前橋市での家族葬について書かせていただきます。
まず、家族葬というのは、1日目の夕方に通夜、2日目に葬儀・告別式を行うものの、参列者は身内や近い関係の人のみで行い、不特定多数の参列者を想定していないお葬式のことを言います。
もっとも、家族葬というのは近年のお葬式の簡略化の流れの中で生まれた造語であり、その定義もしっかりとしたものがあるわけではありません。
イメージ的には、一般の参列者を受け付けずに、家族のみもしくは本当に近い関係の人のみでのお葬式で、人数的には15名以下とか20名以下くらいを想定したお葬式と考えてよいと思います。
家族葬の場合、大規模ではなく小規模であり、よく知った身内や知人のみの参列なので省略できるものが多いことから金銭的な負担が少ないという特徴があり、多くの参列者への挨拶などが忙しくて遺族が故人とゆっくりとお別れできない等ということがなく家族だけで気兼ねなく故人と最期のお別れが出来るという特徴があります。
前橋市においては、昭和の後期くらいまでのお葬式は多くの参列者によって行われておりましたが、大きな規模で行うお葬式はやはり大変でありました。
平成に入ると、親戚縁者が多かったり近所とのつながりも多かった昭和の頃と違い、だんだんと家族以外の人との付き合いが濃くなくなってきました。
また、それまでの習慣だったりお付き合いでお葬式に参列するという人も多く、そうした参列者を受け入れるのも大変だし挨拶などで忙しいのも大変なので、それだったら家族だけでゆっくりと故人と向き合う時間を取り、お付き合いで仕方なくというのではなくて本当に故人への想いのある人だけで最期のお別れをしたいと考えるようになってきました。
昭和から平成の初期の頃までは、前橋市の葬儀社のホールといえば100人から300人くらいのお葬式が出来るような大きなものが多かったですが、平成の中期くらいからは50人くらいのお葬式を想定した大きさの式場が増えてきました。
そして、平成の後期ごろになると、30人以下くらいでのお葬式に合うような式場が多くつくられるようになってきました。
高齢化社会になりお葬式が増えたこと、小規模の式場で十分になってきたことから、前橋市においても葬儀社が増え、小規模ホールが増え、それに合わせて「家族葬」というキーワードでお葬式を安くてシンプルで小さく行うという流れになってきております。
これまでの主流であった一般葬との主な違いは参列者の数であり、通夜、葬儀・告別式、式中の繰り上げ初七日法要というように、故人のための儀式はしっかりと行うので、手を抜いているわけではありません。
安心して「家族葬」を行って頂ければと思います。